次にとりあげる「不適切治療」は

   消毒

です。具体的には、ヨードチンキ(ヨーチン)、ポビドンヨード(イソジン®)、ヒビテン®などの消毒薬を塗る行為です。


 この処置は、これまでとりあげてきたものに比べれば、害が少ないと言えます。なぜなら、爪変形や陥入爪難治化などの原因になりにくいからです。

 ですが、考えようによっては

   無駄な処置

とも言えます。陥入爪は消毒薬を塗ったことぐらいで治るものではないからです。

 これまで挙げてきた処置に比べて弊害がないとは言え、患者にしてみれば時間を割いてわざわざ来院し診療費まで払っているのですから、「害がなければいい」というわけには行かないのはもちろんのことです。


 この消毒という処置は、ことによると一番多く行われているものではないでしょうか。

 と言うのは、私が今までお会いしてきた患者から話を聞きますと、

   「医療機関にかかっても、消毒

するばかりでちっともよくならない」

という訴えが頻繁に出てくるからです。

 そういった例から考えてみますと、この処置はどちらかと言うと爪医療に対する関心が低い医療機関で行われることが多いようです。

 つまり、陥入爪を前にして、どうしていいかわからないが、来てしまったからには何もせずに帰すわけにも行かず、苦し紛れに消毒だけしている場合が多いと考えられるのです。

 おそらく、そういう医療機関でも、「消毒だけで陥入爪が治る」と本気で考えてはいないのではないでしょうか? どちらかと言えば、その場凌ぎに一応「治療したフリ」だけしてやり過ごしているというのが真実に近いのではないかと思われます。そして、患者の側で見切りをつけて転院してくれるのを待っているとさえ思われるのです。


 はっきり申しますが、消毒という処置は陥入爪に対して

   何のメリットもない無駄な行為

なのです。

 もし、あなたが陥入爪で医療機関にかかった際に、消毒だけして「様子を見ましょう」としか言われないようであれば、その「治療」を継続するべきか否か慎重にお考えになることをおすすめ致します。


 ただ、ここであなたが

   「消毒して何がいけないの?」

とか

   「しないよりはいいんじゃないの?」

というようにお考えだとしたら、改めて

   消毒という行為が如何に無意味であるか

について説明しなければなりません。

 消毒は患者にとって不利益にはなっても、決して利益にはなり得ない処置なのです。


 どういうことなのか、次回から詳しく説明して参りましょう。


(続く)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 爪専門外来について診療・相談ご希望の方は、どうぞ下記のホームページをご参照の上、電話にてお問い合わせください。

  医療法人健齢会 ふれあい平塚ホスピタル ホームページ: http://www.fureai-g.or.jp/fhh/

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 また、私個人へのメールによる問い合わせにも対応致しますので、ご希望の方は下記メールアドレス宛にご送信ください。ただし、職務の都合上、返信に日数を要することがありますので、ご諒承ください。

                             医療法人健齢会 ふれあい平塚ホスピタル 内科 宮田 篤志
                             メールアドレス: miyataatsushi@livedoor.com



人気ブログランキングへ